2025.05.21

エコキュート設置で後悔しない!失敗しないための6つのポイント

光熱費削減や環境配慮への関心から、エコキュート導入を検討する家庭が増えています。

電気でお湯を沸かすエコキュートは、高い省エネ性能で長期的なコストメリットが期待できる一方、「思ったより電気代がかかる」「騒音で近隣とトラブルになった」など、設置後に後悔する声も耳にします。

エコキュートの導入は、決して小さな買い物ではありません。失敗なく、快適なエコキュートライフを送るためには、事前の情報収集と適切な準備が欠かせません。

この記事では、エコキュート設置で後悔しないために知っておくべき重要なポイントを、基礎知識から設置場所、電気契約、工事、補助金活用、そして設置後の運用・メンテナンスまで、網羅的に解説します。この記事を最後まで読むことで、あなたもエコキュート設置を成功させ、納得のいく快適な暮らしを手に入れることができるでしょう。

1.エコキュート設置に必要な基礎知識

エコキュートについて深く理解することは、導入後の満足度を高める上で不可欠です。エコキュートは、従来の給湯器とは異なる独自の仕組みを持っています。ここでは、エコキュートの基本的な仕組み、メリット・デメリット、そして設置費用の内訳について詳しく解説します。

(1)エコキュートとは?仕組みとメリット・デメリット

エコキュートは、電気と空気中の熱を利用してお湯を沸かす給湯システムです。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」といいます。大気の熱をヒートポンプ技術で集め、その熱を使って水を温める仕組みです。

<メリット>

  • 省エネ・高効率: 電気だけでお湯を沸かす電気温水器と比べて、消費電力が大幅に少なく、電気代を節約できます。
  • 環境に優しい: フロンではなく自然冷媒(CO2)を使用しており、オゾン層破壊係数がゼロで地球温暖化への影響も少ないです。
  • 災害時に強い: 貯湯タンクにお湯や水を貯めておけるため、断水時などに非常用水として利用可能です。

<デメリット>

  • 初期費用が高い: ガス給湯器などに比べて本体価格や設置工事費用が高めです。
  • 設置スペースが必要: ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを設置するため、ある程度のスペースが必要です。
  • 湯切れの可能性: 貯湯タンクのお湯を使い切ってしまうと、再度沸かすまで時間がかかる場合があります。

これらの特徴を理解した上で、ご自宅に合うか検討することが重要です。

(2)知っておきたい設置費用の内訳

エコキュート設置にかかる費用は、機器本体の価格だけでなく、さまざまな工事費用が含まれます。事前に内訳を把握しておくことで、予期せぬ追加費用を防ぎ、予算計画を立てやすくなります。

主な費用の内訳は以下の通りです。

  • 機器本体価格: タンク容量や機能、メーカーによって大きく異なります。
  • 標準工事費:
  • 既存給湯器の撤去・処分費
  • エコキュート本体の設置費
  • 配管接続費(給水、給湯、追い焚き、ドレン)
  • 電気工事費(エコキュート用ブレーカー設置、配線工事)
  • 基礎工事費(貯湯ユニットを置くための基礎)
  • オプション工事費:
  • 追加配管工事(設置場所が離れている場合など)
  • 既設配管の交換
  • 電源位置の移動
  • 寒冷地仕様や高地仕様などの特殊工事
  • その他、現地状況による追加工事
費用項目内容
機器本体価格エコキュート本体の購入費用
標準工事費基礎、設置、配管、電気などの基本的な工事
オプション費現地状況に応じた追加・特殊工事

これらの費用は、選ぶ機器や設置場所の状況、依頼する業者によって変動します。詳細な見積もりを取る際に、どこまでが標準工事に含まれるのか、オプション費用が発生する場合はどのようなケースかなどをしっかり確認することが重要です。

2.設置場所に関する重要な確認事項

エコキュートの性能を最大限に引き出し、快適に使用するためには、適切な設置場所の選定が不可欠です。設置場所の条件によっては、騒音問題や設置後のトラブルに繋がる可能性もあるため、事前にしっかりと確認しておきましょう。

(1)必要な設置スペースと条件

エコキュートを設置するためには、以下の2つの機器を置くスペースが必要です。

  • ヒートポンプユニット:空気中の熱を取り込む屋外機
  • 貯湯ユニット:お湯を貯めておくタンク

それぞれの機器に必要なスペースは、メーカーや機種、貯湯容量によって異なりますが、一般的には以下の目安となります。

機器名必要スペース目安(幅×奥行き×高さ)
ヒートポンプユニット80cm × 30cm~40cm × 60cm~70cm
貯湯ユニット60cm~70cm × 60cm~80cm × 170cm~220cm

これらの本体サイズに加え、メンテナンスや空気の循環のために、周囲に一定の離隔距離を確保する必要があります。特にヒートポンプユニットは、空気を取り込み排出するため、壁や障害物から前後左右にそれぞれ数cm〜10cm以上、上方には20cm〜50cm以上のスペースが推奨されます。貯湯ユニットも配管接続や点検のために、周囲にスペースが必要です。

設置場所は、水平でしっかりとした地盤であること、積雪や強風の影響を受けにくい場所を選ぶことが重要です。また、ドレン排水の処理方法も事前に確認しておきましょう。これらの条件を満たしているか、設置場所の寸法を事前に正確に測っておくことが大切です。

(2)騒音問題と対策

エコキュートのヒートポンプユニットは、運転時に少なからず運転音(騒音)を発生させます。特に夜間の運転音が気になる場合があります。この運転音は主にファンやコンプレッサーによるもので、機種や運転状況によって異なりますが、図書館程度の静かさ(約38dB)から、それ以上の音量になることもあります。

ご近所とのトラブルを避けるためにも、設置場所を選ぶ際には騒音への配慮が重要です。

【対策例】

  • 隣家から距離を置く: 可能な限り隣家の窓や寝室から離れた場所に設置します。
  • 防振対策: 設置場所に防振ゴムなどを敷くことで、振動による騒音を軽減できます。
  • 防音壁の設置: 必要に応じて、ユニットの周囲に簡単な防音壁や囲いを設置することも有効です。
  • 低騒音設計モデルの選択: 一部のメーカーでは、運転音を抑えた低騒音設計のモデルも販売されています。
対策内容効果
設置場所の選定トラブル予防の基本
防振ゴム振動音の軽減
防音壁・囲い音の拡散防止
低騒音モデル元々の音量を低減

設置前に業者とよく相談し、最適な対策を検討しましょう。

(3)搬入経路の確認

エコキュートの設置場所だけでなく、そこに至るまでの搬入経路の確認も非常に重要です。特に貯湯ユニットは大きく、搬入経路が狭かったり障害物があったりすると、追加費用が発生したり、最悪の場合は設置自体が不可能になったりする可能性があります。

搬入経路を確認する際の主なポイントは以下の通りです。

  • 通路幅の確認: ユニット本体の幅よりも十分な余裕があるか確認します。特に角を曲がる際に必要なスペースも考慮します。
  • 高さの確認: 門や塀の高さ、軒下や電線などの障害物がないか確認します。
  • 階段や段差の確認: 階段の幅や踊り場の広さ、段差の有無や高さなどを確認します。場合によっては、クレーンなど特殊な機材が必要になることもあります。
  • 障害物の有無: 植木、物置、エアコンの室外機などが経路の邪魔にならないか確認します。

事前にご自宅の搬入経路をチェックし、不安な点があれば事前に設置業者に相談しましょう。現地調査の際に業者と一緒に確認することで、スムーズな搬入・設置につながります。

確認項目チェック内容
通路幅本体幅+余裕があるか
高さ障害物(軒下、電線など)がないか
階段・段差幅、踊り場、高さに問題ないか(特殊機材の要否)
障害物植木、物置などが邪魔にならないか

3.電気契約を見直して光熱費を最適化

エコキュート導入は、電気料金プランを見直す絶好の機会です。最適なプランを選ぶことで、光熱費を大幅に削減できます。しかし、複雑な料金体系や契約内容に戸惑う方もいるかもしれません。そこで、エコキュート向けの電力契約プラン、最適なアンペア数の考え方、契約変更手続きの流れについて解説します。

(1)エコキュート向けの電力契約プラン

エコキュートは、夜間電力を使ってお湯を沸かすことで電気代を抑える給湯器です。そのため、エコキュートの導入に合わせて電力契約を見直すことが非常に重要になります。

多くの電力会社では、エコキュートなどのオール電化住宅向けに、夜間の電気料金が安く設定された専用の料金プランを提供しています。これらのプランは一般的に「時間帯別電灯契約」と呼ばれ、以下のような特徴があります。

  • 昼間:電気料金が高め
  • 朝晩:電気料金が中間
  • 夜間:電気料金が安め(エコキュートの運転時間帯)

例えば、東京電力エナジーパートナーの「スマートライフS/L」や関西電力の「はぴeタイムR」などが該当します。これらのプランに変更することで、エコキュートのメリットを最大限に活かし、光熱費を大幅に削減できる可能性があります。

最適なプランは、ご家庭の電気使用量や生活スタイルによって異なりますので、必ず現在の契約内容と新しいプランを比較検討し、電力会社に相談することをおすすめします。

(2)最適な契約アンペア数の考え方

エコキュートを設置する際は、ご家庭全体の電気使用量を考慮し、契約アンペア数を見直すことが重要です。特に、エコキュートは沸き上げ時に多くの電力を消費するため、現在の契約アンペア数では容量が不足し、ブレーカーが落ちやすくなる可能性があります。

最適なアンペア数を考える際は、以下の点を考慮しましょう。

  • 現在の契約アンペア数と使用状況: 普段、同時に使用している家電製品を確認します。
  • エコキュートの消費電力: エコキュートの仕様書を確認し、最大消費電力を把握します。
  • 将来的な家電の増加: 今後、使用する可能性のある家電も考慮に入れます。

一般的に、エコキュート設置後の目安となるアンペア数は以下のようになります。

家族構成エコキュート設置後の目安
2~3人40A~50A
4人以上50A~60A

ただし、これはあくまで目安です。電力会社や専門業者に相談し、ご家庭のライフスタイルに合った最適なアンペア数を選びましょう。契約アンペア数を適切に見直すことで、安心してエコキュートを使用でき、不要な基本料金の支払いも避けられます。

(3)契約変更手続きの流れ

エコキュート導入に伴い、電気料金プランや契約アンペア数の変更を検討される場合、その手続きの流れは以下のようになります。

まず、現在契約している電力会社に問い合わせることから始めます。多くの電力会社では、電話やインターネットで契約内容の変更を受け付けています。

手続きの主な流れ

  1. 電力会社への連絡:
  • 電話またはウェブサイトから変更を申し込む。
  • エコキュート導入予定であることを伝える。
  1. プラン・アンペア数の相談・決定:
  • ご家庭の使用状況に合った最適なプランやアンペア数について相談する。
  • 特に夜間割引が適用されるプランがエコキュートには有利です。
  1. 申し込み:
  • 必要事項(契約者情報、希望プラン、希望変更日など)を伝えて正式に申し込む。
  1. 工事・変更完了:
  • アンペア数の変更に伴い、ブレーカーの交換工事などが必要な場合があります。
  • 電力会社が手配・実施し、変更手続きが完了します。

【注意点】

  • 手続きには数日から数週間かかる場合がありますので、エコキュート設置工事日よりも十分に余裕を持って申し込みましょう
  • 一部プランは、設置工事完了後にエコキュートの型番などを電力会社に通知する必要がある場合があります。

ご不明な点があれば、契約中の電力会社に確認することをおすすめします。

4.設置工事の流れと注意点

エコキュートの設置工事は、専門業者による確実な作業が求められます。工事は、既存の給湯器の撤去、エコキュート本体の搬入・設置、配管・配線工事、試運転という流れで進みます。工事中は、安全に配慮し、騒音など近隣への影響を最小限に抑えるようにしましょう。

(1)工事前の準備と確認事項

エコキュートの設置工事をスムーズに進めるためには、事前の準備と確認が非常に重要です。

まず、工事日程について、ご自身の都合と業者のスケジュールをしっかりと調整しましょう。当日は基本的に在宅が必要となります。

次に、設置場所周辺の片付けをお願いします。特にヒートポンプユニットや貯湯ユニットを置く場所、配管工事を行う場所、そして搬入経路は、作業スペースを確保するために荷物などを移動させておいてください。

また、現在の給湯器がガス給湯器や石油給湯器の場合は、事前にガス会社や石油販売店への連絡が必要な場合があります。撤去に関する手続きや費用についても確認しておきましょう。

その他、以下の点も最終確認しておくと安心です。

  • 契約内容(機種、容量、工事費など)
  • 見積もり内容との相違がないか
  • 工事当日の連絡先

これらの準備をしっかりと行うことで、工事当日のトラブルを防ぎ、円滑な設置につながります。

(2)工事中の立ち合いとチェックポイント

エコキュートの設置工事中は、可能であれば立ち合い、作業の進捗や内容を確認することをおすすめします。

特に以下の点に注意してチェックしましょう。

  • 配管接続:
  • 給水・給湯管、ヒートポンプ配管が正しく接続されているか。
  • 水漏れがないか。
  • 電気配線:
  • 専用回路が使用されているか。
  • 配線が適切に処理・保護されているか。
  • 本体の設置:
  • 貯湯タンク、ヒートポンプユニットが水平に固定されているか。
  • 基礎に問題がないか。
  • 試運転:
  • 通水・通電後、正常に運転するか。
  • エラー表示が出ていないか。
  • お湯が出るか。

もし疑問点や気になる点があれば、その場で遠慮なく担当者に質問しましょう。

また、作業員の態度や養生の状況なども確認しておくと安心です。

チェック項目確認内容
設置場所の養生周囲が汚れないように保護されているか
配管・配線の固定しっかりと固定されているか、たるみはないか
作業員の免許・資格必要に応じて確認(電気工事など)

これらのポイントを確認することで、工事の品質を把握し、後のトラブルを防ぐことができます。

(3)工事完了後の確認と引き渡し

エコキュートの設置工事が完了したら、必ず以下の点を確認しましょう。

  • 機器本体の傷や凹みがないか:搬入・設置時に傷がついている可能性があります。
  • 配管接続部の水漏れがないか:特に給湯配管や追い焚き配管、排水配管を確認します。
  • リモコンが正常に動作するか:電源を入れて、設定や操作ができるか試しましょう。
  • 試運転が行われたか:業者が必ず試運転を行い、お湯が出ることを確認します。

また、以下の点も確認しておくと安心です。

確認項目内容
取扱説明書機器本体、リモコン、脚部カバーなどの説明書
保証書メーカー保証、工事保証など
工事完了報告書工事内容、使用部材などが記載されているか
支払いに関する書類請求書、領収書など

不明な点があれば、遠慮なく工事担当者に質問してください。全ての確認が完了し、問題がなければ引き渡しとなります。

5.導入費用を抑えるための方法

導入費用を抑えるためには、相見積もりが不可欠です。複数の業者から見積もりを取り寄せることで、価格競争が生まれ、適正価格を知ることができます。見積もりを比較する際は、工事費用の内訳や保証内容も確認しましょう。

(1)国や自治体の補助金・助成金制度

エコキュートの導入費用を抑える上で、国や自治体が実施している補助金や助成金制度の活用は非常に有効です。これらの制度は、省エネルギー機器の普及促進を目的としています。

主な制度としては、以下のようなものがあります。

  • 国の補助金制度:
  • 例:過去には「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金(給湯省エネ事業)」などがありました。事業年度によって名称や内容は異なりますが、高効率給湯器の導入に対する補助が行われることがあります。
  • 自治体の補助金制度:
  • お住まいの市区町村でも、独自のエコキュート設置に関する補助金制度を設けている場合があります。

申請には期間や条件(機種指定、必須工事の有無など)が設けられていることが一般的です。申請期間内に必要書類を揃えて手続きを行う必要があります。

最新の補助金情報は、各省庁(経済産業省など)や自治体の公式ウェブサイトで確認できます。販売店や工事業者に相談するのも良いでしょう。制度を活用することで、導入費用の負担を大きく軽減できる可能性があります。

(2)賢い販売店・工事業者の選び方

エコキュートの設置を成功させるためには、信頼できる販売店・工事業者選びが非常に重要です。後々のトラブルを防ぐためにも、以下の点に注目して業者を選びましょう。

  • 実績と評判の確認:
  • エコキュート設置の実績が豊富か
  • 過去の顧客からの評判(口コミサイトなどを参考)
  • 資格・許可の有無:
  • 電気工事士や管工事施工管理技士などの資格保有者がいるか
  • 建設業許可など、必要な許可を取得しているか
  • 丁寧な説明と提案:
  • 設置場所や条件をしっかり確認し、最適なプランを提案してくれるか
  • 工事内容や費用について、分かりやすく丁寧に説明してくれるか
  • アフターサービスの充実度:
  • 設置後の保証期間やメンテナンス体制が整っているか

複数の業者から見積もりを取り、比較検討することも大切です。安さだけでなく、サービス内容や信頼性を総合的に判断して、安心して任せられる業者を選びましょう。

(3)複数見積もりの重要性

エコキュートの設置費用は、機器本体の価格だけでなく、工事費やその他の諸経費によって大きく変動します。そのため、後悔しないエコキュート導入のためには、複数の販売店や工事業者から見積もりを取ることが非常に重要です。

複数の見積もりを比較することで、以下の点が明確になります。

  • 費用の妥当性: 適正な価格帯を知ることができます。
  • 工事内容の比較: 各社がどのような工事を行うのか、詳細を確認できます。
  • 業者の信頼性: 見積もりの丁寧さや対応から、業者の質を判断する材料になります。

例えば、以下のような項目を比較検討しましょう。

比較項目ポイント
本体価格同じ機種でも価格差がないか
標準工事費含まれる作業内容(撤去、配管接続など)
追加工事費想定される追加費用(基礎工事、電気工事など)
保証内容機器保証、工事保証の期間と範囲
支払い条件支払い方法やタイミング

不明な点は遠慮なく質問し、内容をしっかり理解した上で、納得のいく業者を選びましょう。これにより、不当に高額な請求を避け、安心して設置を進めることができます。

6.設置後の運用とメンテナンス

日々の運用では、お湯の使用状況を把握し、最適な沸き上げモードを選択することが大切です。また、定期的なメンテナンスを怠ると、性能低下や故障の原因となります。メーカーが推奨する点検時期を守り、必要に応じて専門業者に依頼しましょう。適切な運用とメンテナンスで、エコキュートの寿命を最大限に延ばし、快適な生活を維持しましょう。

(1)エコキュートの基本的な使い方

エコキュートは、お湯を沸かして貯めておくことで、いつでも快適にお湯が使える給湯器です。基本的な使い方は以下の通りです。

  • お湯を使う:
    蛇口をひねるだけで、設定温度のお湯が使えます。通常の給湯器と同じ感覚です。
  • 湯はり・追い焚き:
    自動湯はり機能を設定すれば、浴槽に自動で湯を張ることができます。追い焚き機能も搭載されています。
  • 沸き上げ設定:
    主に夜間電力を使ってお湯を沸かすため、電気代の安い時間帯に効率よく沸き上げる設定が重要です。リモコンで「自動」「おまかせ」などのモードを選択できます。ご家庭のお湯の使用量に合わせて適切なモードを選びましょう(“追いだき”機能はフルオート機のみ。オート(セミオート)は高温さし湯での再加熱になります)
  • 節約機能:
    多くの機種に搭載されている「節約モード」や「ひかえめモード」などを活用すると、無駄な沸き上げを抑えてさらに省エネになります。
機能説明
自動湯はり設定量のお湯を自動で浴槽に張る
追い焚き浴槽のお湯を再加熱する
沸き上げ設定した時間帯に必要量のお湯を沸かす

これらの基本操作を理解し、ご家庭のライフスタイルに合わせて適切に設定することで、エコキュートのメリットを最大限に活かすことができます。詳細は取扱説明書をご確認ください。

(2)定期的なメンテナンスの必要性

エコキュートを長く安全にお使いいただくためには、定期的なメンテナンスが非常に重要です。適切なメンテナンスを行うことで、機器の寿命を延ばし、効率的な運転を維持できます。

メンテナンスの主な内容は以下の通りです。

  • 貯湯ユニットの排水栓・逃し弁の点検・操作
  • ヒートポンプユニットのフィン(熱交換器)の清掃
  • 配管周りの水漏れ確認

特に、貯湯ユニットの「逃し弁」は、タンク内の圧力を調整する重要な部品です。取扱説明書に従って定期的に操作することで、固着を防ぎ正常に機能することを確認できます。

メンテナンス箇所頻度(目安)確認事項
貯湯ユニット(排水栓)月に1回排水口からお湯が出るか確認
貯湯ユニット(逃し弁)半年に1回レバー操作で排水があるか確認
ヒートポンプユニット適宜フィンに汚れや落ち葉が詰まっていないか

これらの日常的な点検に加えて、数年に一度は専門業者による点検をおすすめします。プロによる点検では、ご自身では確認できない内部の状態や、電気系統、配管の接続部分などを詳しくチェックしてもらえます。これにより、故障の早期発見や、思わぬトラブルを防ぐことができます。

メンテナンスを怠ると、沸き上げ効率が低下して電気代が高くなったり、機器の寿命が短くなったりする可能性があります。取扱説明書をよく読み、定期的なお手入れを心がけましょう。

7.まとめ:エコキュート導入成功に向けて

エコキュートの導入は、初期費用がかかるものの、光熱費削減や環境負荷低減など、多くのメリットが期待できます。後悔なくエコキュートを使い始めるためには、事前の準備が非常に重要です。

本記事でご紹介した各ポイントをしっかり確認し、ご自宅に最適なエコキュートを選び、適切に設置・運用することで、より快適でお得なエコキュートライフを送ることができるでしょう。

特に重要なのは、以下の点です。

  • 容量の選定: 家族構成や使用量に合わせる
  • 設置場所: スペース、騒音、搬入経路を確認
  • 電気契約: エコキュート向けプランへの変更
  • 補助金: 利用可能な制度をチェック
  • 業者選び: 複数見積もりと比較検討

これらのステップを踏むことで、エコキュート導入の成功に繋がります。計画的な準備を進め、エコキュートのある快適な暮らしを実現してください。

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